シンプルなスタッズベルトを自作してみた話|やり方・コツを解説

シンプルなスタッズベルトを自作してみた話|やり方・コツを解説

着こなしにアクセントを与えてくれるスタッズベルト。ファッション好きとしては気になるアイテムのひとつです。一方でスタッズベルトはハードなデザインのアイテムが多く、気になりつつも手を出しづらいと感じている人も多いのではないでしょうか。かくいう私もそんな1人。ということで、シンプルデザインのスタッズベルト作成に挑戦してみました。

完成までの道のりはハードで、ウルフズヘッドやHTCといったスタッズベルトブランドの値段が高い理由を身をもって実感することに…。ですが、大人も使いやすい素敵なベルトが完成しかなり満足しています。スタッズベルトの作成は、まあまあ大変な作業ですが、作成の方法や必要なアイテムについて解説。スタッズベルトを自作してみたい方は(大変なことを覚悟の上で)ぜひ参考にしてみてください。

自作したスタッズベルトをご紹介

まずは今回作成したスタッズベルトをご紹介します。

横から見るとこんな感じです。

スタッズベルトとはいえ、パンク系ではないシンプルデザイン。普段の服装に取り入れやすく、けっこう気に入っています。ちなみにベルト幅は29mm、スタッズのサイズは4.5mmです。

裏側はこんな感じ。

しょせん素人仕事…。ガタガタしていますし足もキレイではありません。きれいに打つのは結構大変です。

なお、数日にわたって少しづつ作業したのですが、トータル5時間以上はかかったと思います。けっこうハードでした。とはいえ、単純な作業なので、頭を空っぽにして何かに没頭したい方にはおすすめです。

道具はできるだけ家にあったものを使ったので、かかった費用は2,500円ほど(ベルト代は除く)。道具をそろえても5,000円程度のはずなので、スタッズベルトとしてはかなりリーズナブルです(手間はかなり必要ですが…)。

なお、ベースとなったベルトも自作しました。その模様については下記ブログにてご紹介しています。気になった方はぜひチェックしてみてください。

スタッズベルト作成に使った道具

作成方法を解説する前に、必要なアイテムについてご紹介していきます。

スタッズ(スタンダードリベット 4.5mm)×200個

スタッズベルト作成には何はともあれスタッズが必要です。今回は4.5mm幅のスタッズを200個ほど使用しました。スタッズベルト作成のように大量のスタッズを使う場合には大袋入りがリーズナブルです。

菱キリなどの穴あけ

スタッズを通すにはあらかじめ穴をあける必要があります。今回使ってみたのはスポッツセッティングツールNo.2 (4.5mm)というスタッズの穴あけ専用の道具。

等間隔で穴をあけることができ便利ではあるのですが、おすすめできるかは悩ましいところ。というのも、作業の途中で刃が折れてしまったのです。

結局、1本刃の穴あけとして作業しました。そのまま最後まで作業できたので、まったく使えなかったワケではありません。

なお、説明書きに「折れやすいので注意といったこと」や「折れないためのポイント」などが書かれています。折れたのは使い方の問題も多分にあるはずです。

ですが、気軽に作業したい方は菱キリなどの方が使いやすいかもしれません。

ディバイダー

スタッズを打つ目印をつけるのに使用しました。今回使ったのは家にあった製図用ですが、レザークラフト用に作られたディバイダーの方が使いやすいと思います。

ゴムハンマー

スタッズ用の穴あけに使いました。レザークラフト用であれば、ある程度大きさがあった方が使いやすいはずです。

ゴム板

レザーに穴をあける際などに使うのがぶ厚いゴムの板。レザークラフト専用のアイテムで、ゴムとはいえかなり硬めです。カッターマットだと穴がボコボコにあいてしまうため、持っていた方がよいでしょう。スタッズベルトを作成するだけなら、一番小さいサイズでOKです。

ラジオペンチ

スタッズの足を曲げるのに使いました。先端の細いものがおすすめです。スタッズを打つだけなら100均のでOKです。とはいえ、DIY好きにとっては日常的に使うアイテムですし、めったに買い替えるものでもないので、これから購入するのであれば、1000円ほどのちょっと良いモノをおすすめします。

ノギス

0.1mmの精度で長さを測ることができる道具です。間隔などの調整に使いました。プラスチック製のノギスであれば100均にて購入可能です。DIY好きであれば、金属製の方が使いやすいかとは思いますが、お好みで。なお、最初は使い方に戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。

トンカチ

スタッズの足を曲げるのに使います。持っていない方は100均で手に入ります。

スタッズベルト自作の方法

続いてはスタッズベルト自作の方法について解説してきます。

大きな流れは以下です。

  1. スタッズを打つ目印を入れる
  2. 穴をあける
  3. スタッズを打ち込む

作業しているとだんだんとズレてくることもあるため、10個づつくらいを目安に上記を繰り返すのがよさそうです。

スタッズを打つ位置を決める

シンプルなスタッズベルトを作成するうえで、一番大切な作業は打つ場所を決めること。ベルトの端から何mmの位置に打つのか、スタッズ同士の間隔は何mmか。ベルトの切れ端で試してみます。

好みの問題になるのですが、今回はベルトの端から4.5mmに中心が来るように。そして、5.5mm間隔(スタッズ間は1.0mm)でスタッズを打つことに決定。スタッズを打つのはやり直しがきかないので、下準備は念入りにやっておくことをおすすめします。

ディバイダーでベルトに線を引く

まずはレザーに線を引いていきます。スタッズをまっすぐに打つための目印です。ディバイダーを4.5mmに開きます。

片方の針をベルトの端にひっかけて、もう一方の針で表面に印を入れていきます。

まっすぐな線が引けました。なお、軽くなぞる感じで大丈夫です。

ディバイダーで等間隔に印を入れる

続いてはスタッズを打ち込む目安を入れていきます。使う道具はやはりディバイダーです。実験した結果を踏まえ、幅を5.5mmに広げます。

先ほど引いた線の上に針を押し当て印を入れていきます(写真をよく見ると、小さな傷が見えるはず)。

その印を目安に次の穴、さらに次の穴と進んでいきましょう。これでスタッズを等間隔に並べる目安ができました。

続いてはディバイダーの間隔を4.2mmに設定し、穴あけ用の目印をあけていきます。

なお、このタイミングでつける印はスタッズ10個分程度にとどめておくことをおすすめします。というのも、スタッズを打つを革が伸びるため、微妙にずれてきます。この時点ですべての位置を決めてしまうと、調整が大変です。

スタッズを通すための穴をあける

続いてはスタッズを通すための穴をあけていきます。

ツールをまっすぐに当てて、ハンマーでガツン。刃が折れてしまったので1本刃です…。

穴あけを繰り返すと以下のような状態に。

一通り穴をあけることができました。

スタッズを差しこみ足を曲げる

続いてはあけた穴にスタッズを差し込みます。

穴に通し終わったら、ベルトを裏返し、足をラジペンで折り曲げていきます。スタッズに傷がつかないよう、やわらかいレザーをしいています。

足をすべて曲げ終わったら、金づちで足を叩きます。

上記のように端からたたいていく方が作業しやすいです。

以降、ディバイダーで印を入れる・穴をあける・スタッズを打ち込むを繰り返せば完成です。

スタッズを差し込むテクニック

スタッズベルト作成で結構大変だった作業が「小さな穴に小さなスタッズを通す」です。というのも、スタッズの足が下記のように、ちょっと開き気味になっているからです。

最初は一つづつラジペンで足をつまみ、足を平行にしてから作業していたのですが、正直かなり大変…。作業にややうんざりしていたところ、途中で気づいた「スタッズをスムーズに穴に差し込むテクニック」を共有しておきたいと思います。

まずは、スタッズの足の片方(右足)をラジペンでつかみます。

続いては、左足を穴に差し込みます。

ラジペンで右足をつまんだまま、ちょっと内側に折り込むような感じで、右足を穴に差し込みます。

続いて上から指でグッとおさえます。

これでスタッズがすっと刺さります。

まとめ:大変だけど楽しいスタッズベルト作成

以上、スタッズベルトを作成してみた話でした。かなり時間がかかりますが、DIY好きにとっては無心で楽しめる素敵な時間になるはずです。

最後に今回使ったアイテムをおさらいです。

■スタッズ(スタンダードリベット 4.5mm)×200個

スタッズベルト作成の必須アイテム・今回は200個ほど使用しました。スタッズベルト作成のように大量のスタッズを使う場合には大袋入りがリーズナブルです。

■菱キリ

スタッズを通すための穴あけです。

■ディバイダー

スタッズを打つ目印をつけるのに使用します。

■ゴムハンマー

スタッズ用の穴あけに使いました。レザークラフト用であれば、ある程度大きさがあった方が使いやすいはずです。

■ゴム板

レザーに穴をあける際などに使うのがぶ厚いゴムの板。スタッズベルトを作成するだけなら、一番小さいサイズでOKです。

■ラジオペンチ

スタッズの足を曲げるのに使いました。先端の細いものがおすすめです。スタッズを打つだけなら100均のでOKです。とはいえ、DIY好きにとっては日常的に使うアイテムですし、めったに買い替えるものでもないので、これから購入するのであれば、1000円ほどのちょっと良いモノをおすすめします。

■ノギス

0.1mmの精度で長さを測ることができる道具です。間隔などの調整に使いました。プラスチック製のノギスであれば100均にて購入可能です。DIY好きであれば、金属製の方が使いやすいかとは思いますが、お好みで。なお、最初は使い方に戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。

■トンカチ

スタッズの足を曲げるのに使います。持っていない方は100均で手に入ります。

——必要なアイテムはここまで—-

スタッズベルト作成が気になった方はぜひ挑戦してみてください。無心になれる楽しいです。なお、今回ベースとしたベルトも自作したモノ。作成の手順などは以下のブログにてご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

レザークラフトカテゴリの最新記事