ジーンズやチノパンなどカジュアルな服装に欠かせない1枚革のベルト。長く使っていると側面がボロボロになってきます。「それも味」ではありますが、上品に使うのには不向き。また、定期的にケアしていた方がベルトのダメージは減りますし、お気に入りを長く使うことにつながります。そんな1枚革ベルトの側面のケア方法について紹介していきます。
側面をケアしたベルトのビフォーアフター
まずはケアのビフォー・アフターをご紹介。以下は、ケアする前です。
表側はまだまだキレイなモノですが、側面が毛羽立ってボロボロになりつつあります。レザー本来の色がちらちら見えているのも気になる部分です。特にダメージが多いのがいつも使う穴の周辺。バックルと当たるのでダメージがたまりやすいのでしょう。
以下がケアしたあと。
ボロボロだった側面がキレイになり、新品のようです。
これでまた気持ちよく使えます。また、ダメージをケアしたことで、ベルトの寿命が伸びているはずです。
ベルト側面のケア方法
続いてはベルト側面(コバ)のケア方法について紹介していきます。特に難しいことはないので気軽にチャレンジできるはずです。
必要なアイテム
今回のケアには以下のアイテムを使いました。
- 紙やすり(#240)
- スポンジ研磨材(#320~600)
- 帆布の切れ端
- トコノール(黒)
トコノールとは革の断面などを処理するのに使われるレザークラフト用のアイテム。少量でも販売されており、持っておくと何かと便利です。トコノール以外のアイテムは100均などでも手に入るかと思います。
側面を紙やすりで軽く削る
最初の作業はボロボロになったベルト側面を紙やすりで削ること。力は加えず、軽く表面を削るイメージです。大まかな傷が取れます。
削った後は以下のような感じになります。
今回は表面だけが黒いレザーなので、元の革の色が見えています。「色が取れて大丈夫?」と心配になるかもしれませんが、最終的に色を付けるので問題ありません。
スポンジ研磨剤でならす
紙やすりで削った表面を粒度の細かいスポンジ研磨剤でならしていきます。
この作業をすると、仕上がりが上品に。とはいえ、スポンジ研磨剤でのならしは必須の作業ではありません。省略した場合、ワイルドに仕上がります。好みやベルトの雰囲気にあわせて選んでください。
断面に水をつけ帆布でこする
ベルト側面の表面を削ったあとは、ベルトに軽く水をつけ(指先についた水滴を馴染ませる程度で大丈夫)、帆布でこすってみてください。力は入れず、素早くこする感じです。
こすっているとあら不思議。急にツヤが生まれてくるはずです。
トコノールでコーティング
最後にトコノールで表面をコーティング。ツヤ感も長持ちしますし、キズなどにも強くなります。
今回は芯まで染まってい革のベルトをケアしているので、黒のトコノールですが、芯まで染まっているレザーであれば、無色のトコノール(無色)がおすすめです。レザーの色に合わせてお選びください。
トコノールを指先にちょっと取り、断面に塗布(表面にはみ出さないように注意!)。
薄く伸ばしたのち、ぼろ布でこすりましょう。
以下、わかりにくいのですが、コバにトコノールを塗布したところ。
トコノールはあっという間に乾くので、待ち時間は発生しません。すぐにベルトを使いたい方もOKです。
私は雑な性格なので指で作業していますが、丁寧に作業したい方は綿棒などを使ってみてください。ベルト表面にはみ出した場合に備え、濡らしたティッシュなどを用意して作業するのがおすすめです。
大切なベルトは側面もケア
以上、1枚革で作られたカジュアルなベルトの側面をケアした話でした。側面は目立つ部分ではありませんが、だからこそキレイに保っておきたいもの。また、キレイにケアしておくことでベルトを長持ちさせることにもつながります。日頃あまり意識することのないベルトの側面。これを機にケアしてみてはいかがでしょう。ピカピカになれば、愛着がさらにわくはずです。
ちなみにベルトは自作したモノ。作成の模様については下記ブログにてご紹介しています。