断線したギターシールドを自分で修理した話

断線したギターシールドを自分で修理した話

エレキギター愛好家なら必ずといってよいほどに悩まされるシールドの断線。ハンダごてさえあれば、自分で簡単に修理が可能です。そんなシールド断線の修理方法についてご紹介していきたいと思います。

まっとうなシールドは数千円しますし、断線するたびに購入していては、お金がいくらあっても足りません。それよりも自分でシールドを修理してお金を節約。ギターやエフェクターの購入に資金を回した方が良いはずです。シールドが断線してお困りの方は、本ブログを参考にぜひチャレンジしてみてください。

シールドの断線|修理のビフォーアフター

まずはビフォーからご紹介。子供(2歳男子)が遊んでるなぁとは思っていたのですが、まさかプラグ部分を引きちぎられるとは…。

ちなみにこのシールドは今から20年ほど前に地元福岡の楽器屋さんで購入したモノ。フェンダーの製品ですが、おそらくどこかにOEMしたモノでしょうし、正直たいしたシールドではありません。

メインで使っているワケでもありませんし、今回手放すことも考えました。とはいえ、学生時代からなんだかんだと持ち続けているモノ。ちぎれたからといって捨てるのは忍びない感じです。となると自分で修理するしかありません。

上記は修理後。ちぎれた部分をハンダ付けして、無事に復活しました。ハンダごてさえあれば作業は簡単。時間も10分ほどです。

ギターシールド断線修理のやり方

続いては断線の修理方法についてご紹介していきたいと思います。それほど難しい作業はないので、皆様安心してチャレンジしてみてください。

シールドの断線箇所を把握する

今回は子供がプラグを引きちぎったため断線箇所が明確です。ですが、断線箇所が明確でない場合、まずは場所を特定する必要があります。

まずはギターとアンプを修理予定のシールドでつなぎましょう。たいていの断線はプラグ付近で起きています。まずはギター側、アンプ側のプラグ付近を動かしてみましょう。症状が回復する or 「ガリっ」とノイズが出るのであればその付近で断線しているはずです。

厄介なのがシールドの途中で断線しかかっているケースです。この場合、プラグ付近を動かしてみても症状は回復しません。

そういった場合には、アンプ⇒ギター(逆も可)に向かってシールドをクニャクニャしながら、進みます。断線している箇所に近づけば、「ガリっ」というノイズが発生するはずです。その付近で断線しています。

断線箇所でシールドをカットする

続いては断線が疑われる箇所でシールドをカットします。「ココが断線してる」という明確な箇所がわからない場合には、少し余裕も持ってカットしましょう。シールドがやや短くなってしまいますが、そこは目をつぶります

シールドをカットするのはけっこう勇気が要りますが、修理しない限りどうせ使えません。思い切ってカットしましょう。

取り付け用のパーツをシールドに通す

プラグには写真のように取り付けに必要なパーツがあるものです。まずはこれらをシールドに通しておきましょう。パーツを通さずにハンダ付けをしてしまうと全部やり直し。心の底からガッカリすることになります。

不要なハンダとケーブルのカスを除去する

今回は既存のプラグを再利用するので、もともとついていた不要なハンダとケーブルのカスを除去します。熱したハンダごてとハンダ吸い取り線をあて待つ事数秒。ハンダが溶けて吸い取り線にしみ込みます。そのスキにケーブルのカスも除去しておきましょう。

新しいプラグを購入した場合、この作業は不要。ストレート⇒L字やその逆も可能なので、自分好みに改造するのもおすすめです。

ハンダ作業用の固定具は持っていないので、クリップとガムテープで代用しました。しっかりと固定することがハンダ付けを成功させる第一歩です。

なお、ハンダごてをお持ちでない方もいるかと思います。そんな場合にはこの機会に手に入れてみてはいかがでしょう。

ギターを弾いていますとシールドやギターのジャックなど、何かと物理的なトラブルが発生するモノです。ハンダごてがあれば、それらトラブルを自分で解決できるようになります。

予備ハンダをする

続いてはケーブル側に予備ハンダをしておきます。温まったハンダごてをケーブルに当てて1秒。ハンダを近づけるとスッと溶け、ケーブルになじんでいくはずです。

ケーブルがハンダでコーティングされたようになれば作業は完了。ハンダごてを外して冷めるのを待ちます。

修理用に新しいプラグを購入した場合、プラグ側にも予備ハンダをしておく必要があります。なおハンダ付けに関しては、その道のプロが動画で詳しく解説しているのでそれらを参考にしてみてください。

ハンダ付けをする

予備ハンダができたら、いよいよハンダ付け。予備ハンダがきちんとできていれば、特に難しいことはありません。プラグ側にハンダを当てると予備ハンダが溶けるのでそこにケーブルを近づければスッと馴染んでくっつくはずです。

なお、ハンダ付け作業中は両手がふさがっているため写真はありません。

パーツを組み付ける

最後はパーツを組み付けて終了です。今回はテスターを使って導通確認を実施しました。テスターもこの手の作業にあると便利な道具。故障の原因を探るのに大活躍してくれます。

シールドの修理は結構簡単

以上、断線したシールドをお直しした話でした。ちなみにシールドの修理ができるようになれば、シールドを自作することも簡単です。

私が現在メインで使っているのはモガミの2524というシールドケーブル。プラグにはカナレのF-15とノイトリックのL字型プラグを使っています。

自作をすれば高品質のシールドが安く作れます。しかも自分好みの長さです。もちろんパッチケーブル作成も自由自在。シールドの修理ができた方は自作にもぜひチャレンジしてみてください。

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