ネックの角度を自分で調整|シムでプレベの弦高はどれくらい下がる?

ネックの角度を自分で調整|シムでプレベの弦高はどれくらい下がる?

ギターやベース、ネックはまっすぐなのに、弦高をどうしても下げられないときってありますよね。ブリッジサドルを限界まで下げても弾きにくい。どうもネックの取り付け角度に問題がありそうです。そんなプレシジョンベースに0.25mmと0.5mmのシムをはさんでみました。結果として弦高をしっかりと下げることができ大満足。シムを挟むとどれだけ弦高が下がるのか、気になった方はぜひ本文をチェックしてみてください。

プレベ(タイプ)にシムを挟むとどれくらい弦高が下がるのか

私のベースの場合、以下のような結果となりました。

0.5mmのシム:12フレットの弦高が約3.0mm⇒約2.1mm

0.75mm(0.5mmに0.25mmのシムを追加):12フレットの弦高が約2.1mm⇒約1.5mm

なお、どれくらい弦高が下がるのかは、ネック取り付け角度の微妙な問題のため、一概に言えないことには注意が必要。あくまでも例のひとつとしてお考えください。

一般的な話として、ストラトなどのギターの場合、ネックの長さが短いため、弦高の下がり方はもう少し小さくなると思われます。

詳細も気になった方は下記を参照にしてみてください。

シムを挟む前

まずはシムを挟む前の弦高から。12フレットでの弦高が3.0mmほどありました。

なお、ネックはまっすぐで、ブリッジサドルはかなり下げた状態です。

演奏する際、サドルのイモネジがシャツの袖に引っかかることがあり、ちょっと邪魔に感じていました。また、もう少しテンション感が欲しいなと思ったこともシムを挟んでみようと思ったきっかけです。

0.5mmのシムを挟んだ際の弦高

とりあえず0.5mmのシムを挟んでみました。

Jagardという謎メーカーのプレベタイプなのですが、ボディの素材はMDFというのがなんとも言わせません。時代の徒花といったところでしょうか。微妙な素材ではありますが、意外とよい感じに鳴っています。

ネックを組み付けてみると、効果てきめん。12フレットでの弦高が2.1mmほどになりました。

0.5mm厚のシムを挟んだ結果、私のプレベ(タイプ)の12フレットでは1mm弱弦高が下がったことになります。当然ですがブリッジサドルはそのままです。

演奏面ではちょうどよい(ちょっと低いかな)のですが、イモネジのでっぱりが気になる問題は解決していません。イモネジを短いモノに交換すればよいのですが、できるだけオリジナルの状態を保っておきたい気持ちもあります。

ちなみに挟んだシムはESPのモノ。

こんな感じでわずかに厚みがあります。

厚紙などでもよいらしいのですが、潰れやへこみに強いというメーカーの謳い文句と、100円ほどというリーズナブルなお値段に惹かれて購入してみました。

0.5+0.25mmのシムを挟んだ際の弦高

さらに弦高を下げるべく、0.5mmのシムに、さらに0.25mmのシムを追加。2枚重ねにしてみました。

12フレットでの弦高はグッと下がって1.5mmほどになりました。

0.25mmのシムを追加した結果、0.6mmほど弦高が下がったようです。さすがにココまで弦高を下げると弦がビビります。

ということで、ブリッジサドルのイモネジを調整して3mm弱まで弦を上げました。

イモネジのでっぱりが気になる問題もこれにて解決です。せっかくなので弦を交換し、オクターブピッチもしっかりとチューニング。かなり快適です。

シムを挟んだことによる音の変化は?

シムを挟むと鳴りが悪くなるといった話もよく聞きます。まあ、ネックとボディの間に異物を挟むのですから、現状と比較して多かれ少なかれ物理的な変化はあるでしょう。

では、音は悪くなったのか?感覚的な話ですが、正直そんなに変化はなかったです。そもそもネックプレートのネジの締め具合などでもギターやベースの響きは結構変わるモノ。ネックを外してつけなおした時点で、比較するには条件が違いすぎます。シムの影響についてとやかく言えることはありません。

なお、シムを挟むことにより弾きやすさは大きく変化します。「鳴りはよいけど弾きにくくミスを誘発する可能性のあるギター」と「鳴りはそこそこだけど弾きやすいギター」であれば、トータル的にどちらがよいのかは微妙な話です。

当然ですが、抜群に鳴りのよいギターにシムを挟むのはもったいない気がします。また、ネックを外すことによるリスクも怖いモノです。一方で、普通の鳴りのギターであればシムを挟む影響はそれほど気にしなくてもよい気がします。

弦高を下げられないギター・ベースの対策にはシムがおすすめ

以上、ネックの取り付け角調整のためシムを挟み込んだ話でした。当然の結果ですが、シムを挟むと弦高は下がります。「ブリッジサドルを限界まで下げているのに弦高が高い!」という方は試してみる価値はあるはずです。シムは数百円で手に入りますし、気に入らなければ外すのも簡単です。

なお、このベースはネックの取り付けに問題があり、ネックのネジ穴の補修なども行っています。その模様については下記ブログを参考にしてみてください。

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