【自分で簡単】黒に染め直してジーンズを復活させる|PAC Fabric Dyeスーパーブラック編

【自分で簡単】黒に染め直してジーンズを復活させる|PAC Fabric Dyeスーパーブラック編

色落ちして穿かなくなったジーンズ。「捨てるのはもったいないけど穿く気分にはなれない…」なんてことありますよね。そんなデニムを簡単に復活させてくれるのが「染め直し」です。染め直し専門のお店もありますが、ダイロンなどの染料を使えばセルフでも簡単に染めることができます。

今回はPAC Fabric Dye スーパーブラックを使ってデニムを真っ黒に染め直しました。染め直しのビフォー・アフター・染める方法・ポイント・必要な道具などについてご紹介して。ジーンズの染め直しに興味がある方はぜひチェックしてみてください。簡単な作業でお気に入りのジーンズが蘇ります。

PAC Fabric Dye スーパーブラックで染め直したジーンズ|ビフォーアフターをチェック

ビフォー・アフターです。色落ちしていたブラックデニムがしっかり真っ黒に染まっているのがお分かりいただけるかと思います。

ここで1つだけ注意点。ジーンズを染め直すと横糸まで染まります。そのため染め直し後はデニム特有の立体感はなくなり、後染め特有の均一な色合いになります。

下の写真は裾を折り返したものなのですが、通常だと白い裏地部分もしっかりと染まっていることがわかります。

私は後染め特有の感じが好きなので良いのですが「ジーンズの色落ちは立体感があってこそ!」という方には染め直しはおすすめできません。

【追記】

染め直しから2年が経過しました。どんな色に変化したのか、下記ブログにてご紹介しています。あわせてチェックしてみてください。

いつのまにか2年が経過。どんな色になったか、気になる方は下記ブログをチェックしてみてください。

なお、色落ちしたジーンズの復活はブリーチしてホワイトデニムに改造するという方法もあります。そのやり方は下記ブログにて解説していますので、こちらもどうぞ。

今回染めたブラックデニム

クローゼットにあったフルカウントのブラックデニム(型番:1310)。購入したのは2000年頃でしょうか。

色落ちはしているものの、穴やホツレなどは無く、まだまだ穿けます。この頑丈さ、流石はフルカウント。縦落ちやヒゲなど色落ちも、良い感じです。アタリもしっかりと出ています。色落ちしたブラックジーンズ好きであれば、このまま履くのが良いでしょう。

なのですが、いかんせん色落ちしたジーンズはオジサンには似合いません…。ダメージジーンズをカッコよく穿けるのは若者の特権ですね。

使った染料はPAC Fabric Dye Super Black(スーパーブラック)

セルフでの染め直し、染料はPAC Fabric Dye(日本のメーカー)のスーパーブラックを選択しました。

染料の定番であるダイロンとどちらにするか悩んだのですが、結果としてはPACで正解だったなと思っています。

まずはPACを選んだ理由についてみていきましょう。ダイロンとどちらにしようかお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

理由①:真っ黒に染めたかった

PAC Fabric Dye スーパーブラックを選んだ最大の理由は、とにかく真っ黒に染めたかったらかです。というのも、染料によっては黒と言いつつ実際には濃紺っぽい色だったりすることがあるのです。

そこで「とにかくしっかり黒に染まりそうな染料」を探すことにしました。そこで目についたのがPAC Fabric Dye スーパーブラックというワケです。

公式HPによると、『淡色地を黒く染めたい方、とにかく黒く染めたい方にオススメな高濃度の黒染料です』とのこと。宣伝文句が力強いですよね。

実際、これでもかと真っ黒に染まりました。スーパーブラックという名前は伊達ではありません。

理由②:必要なモノがセットになっている

PAC Fabric Dyeは染料だけでなく、固着剤、色止め剤がセットになっています。これもPACを選んだ理由の1つです。

染料を購入する際セットになっていないと「色止め剤ってホントに要る?」みたいな気持ちになるもの(過去に色止め剤を使わず失敗した経験あり)。

とにかく必要なモノがセットになっているという気軽さは見逃せません。セットが届けば、マニュアルに従って作業をするだけ。いろいろ選ぶのがめんどくさいというモノグサさんには特におすすめです。

ちなみにPACと比較されがちなダイロンは染料のみなので、色落ちを気にする方は別途カラーストップを購入する必要があります。

PAC Fabric Dyeはホームセンターや東急ハンズで購入できる?

最初はリアル店舗で購入しようと手芸屋さんに出かけたのですが、売っているのはダイロンばかり。東急ハンズやホームセンターも同様でした。公式HPによると、PAC Fabric Dyeは店頭販売はしていないそうです。

入手のしやすさという意味ではダイロンに分があります。

公式HPとアマゾン以外ではメルカリで時々出品されています。安く手に入れたいという方はチェックしてみてください。

デニム染め直し|染料以外に用意するもの

PAC Fabric Dye スーパーブラック以外には以下のものが必要となります。

  • 1セットにつき塩300g、今回は2セット使ったので600g(塩は安いヤツでOK)
  • 大ぶりなバケツ(おすすめはニトリの丸型シリコンランドリーバスケットL)
  • ゴム手袋
  • ハカリなど

それぞれについて解説していきます。

大量の塩!

PAC Fabric Dyeでは1セットにつき塩300gが必要となります。今回は2セットなので合計600g。「塩600gって漬物でも作るの!?」というほどに大量なので驚くかもしれませんが、塩が無いと上手く染まらない(経験則)ので、ちゃんと用意しておきましょう。ちなみにダイロンで染める場合にも塩は必要です。

なお、家にある塩でOKなのですが、それが「こだわりの高い塩」だったりすると、家族とモメる可能性があります。リスクを軽減したい方はスーパー・コンビニで安い塩(100円ほどで購入可能)を手に入れておきましょう。

今回は1㎏の食塩を買ってきて半分とちょっとを投入しました。そのへんはザックリでも大丈夫そうです。

大きなバケツ!

私がこだわったのは作業用のバケツ。大きいほど作業が楽になりますし、結果として染めムラができにくいからです(小さなバケツで作業したらまだら模様になった経験あり…)。

私が使っているのはニトリの丸型シリコンランドリーバスケットL(LB-4139)。容量約20Lなのでしっかりと余裕がありますし、値段は500円ほどとお求めやすい価格帯です。

その他用途でも使えるおしゃれなバケツが欲しいという方にはTUBTRUGS(タブトラックス)などもおすすめです。

厚手のゴム手袋!

ゴム手袋は1セット100円くらいの厚手のモノを用意しておきましょう。私は20セット100円くらいのビニール手袋で作業したのですが、手まで染めてしまいました…。

手の色がとれたのは1週間後。その間は聞かれてもないのに言い訳したりとけっこう大変です。

計量するためのハカリとカラのペットボトル

PAC Fabric Dyeは1セット250gまでが染まるということで、あらかじめ衣類の重さを量る必要があります。

なお、私の場合持っていたハカリが250gまでしか測れなかったので、針はフリきれ重さは不明。ジーンズは500gくらいという情報を信じて進みました。

それくらいのざっくりした計量で大丈夫そうではありますが、きちんと作業したい人はハカリがあった方が良いはずです。

またお湯の準備にも1L単位で量を計れる何か(カラのペットボトルなど)を用意しておきましょう。

デニムの染め直し|方法・作業のポイントを解説

必要なモノを揃えたら、あとは染めるのみ。そこでのポイントを解説したいと思います。

ザックリ言えば以下の2点。

  • 塩はちゃんと用意して、重さはそれなりに量る
  • 染色中はとにかくこまめに混ぜる

詳細についてみていきましょう。

ある程度きちんと計量する

PAC Fabric Dyeで衣類を染めるには、お湯と塩が必要となります。お菓子作りではないのでグラム単位で正確に量る必要はありませんが、ある程度はきちんと計量しておきましょう。お湯の量を量るにはペットボトルが便利です。

なお、塩なんてほんとに必要?染料だけで染まるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、キレイに染めるためには必要です。ケチらずに購入しましょう。

なぜ塩が必要と言い切れるかといいますと、過去に塩をケチって失敗した経験があるからです…。

染色中はとにかく混ぜる

染め直し最大のポイントは「染色中はとにかく混ぜる」です。「染料に付けておけばそれなりに染まるんじゃ?」なんて事を思う方もいるかもしれませんが、それは甘い考えです。

染色中は定期的に混ぜないと「それってタイダイ染め?」といくらいムラになります。ちなみにコレも過去に失敗した経験があって…。

とにかく混ぜるという上で重要なのが大きなバケツを用意すること。小さいものですと生地がキツキツになってしまい、上手く混ぜることができません。

また小さなバケツで無理して作業すると染料が飛び散って周囲を汚すことになってしまいます。余計な作業を増やさないためにも、安いもので大丈夫なので大きめのバケツを用意しておきましょう。

ジーンズ染め直し|作業の流れ

(作業で染まった手…厚手のゴム手袋は必須です)

最後に実際の作業についてご紹介したいと思います。それぞれのポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

衣類の洗濯

染める衣類はあらかじめ洗濯しておきます。油汚れなどがあると上手く染まらないからです。予めしっかりと洗濯しておきましょう。

その後で乾かす必要はありません。むしろ「濡れたまま」にしておく必要があります。

染料を用意

染料をお湯で溶かして、固着剤を別途沸かしたお湯で溶かして。混ぜ合わせれば準備完了です。

衣類(ジーンズ)の漬け込み⇒しっかりと撹拌

バケツに染料を入れたら衣類をドボン。後は定期的に混ぜ混ぜを繰り返します。
絶対にムラにするまいとひたすら混ぜ続けましたが、そこまでする必要があったのかは不明です。まあ、おかげでムラなく染まりました

丁寧に作業をしてもある程度は染料が飛び散るので、定期的にシャワーで流してください。作業している時の服に着く可能性もあるので、汚れても良い服で!

すすぎ

すすぎの作業なのですが、PACのマニュアル的には「ある程度水が透明になるまで」といったことが書かれています。


けれど、スーパーブラックを使って作業した印象としては「水が透明になる事は永遠にない!」です。

コレ永遠に終わんないな…と感じたら「あと3回くらい水を入れ替えるか…」的なことを決めて作業を終わらせればよいかと思います。

色止め

すすぎが終わったら色止めの工程です。セットの色止め剤を指定のお湯で溶かし、漬け込みましょう。

色止め剤が全体にいきわたるように、定期的に混ぜてました。
※たぶん重要

すすぎ⇒陰干し

すすぎは洗濯機のすすぎ⇒脱水機能を利用しました。繊細な生地以外は洗濯機での脱水で大丈夫かと思います。裏返して干して、作業完了です!

【追記】

PAC Fabric Dyeスーパーブラックでパーカーとデニムシャツを染め直してみました。ビフォーアフターなどぜひチェックしてみてください。

もっかいデニムのビフォーアフターをチェック!

作業風景をご紹介してきましたが、作業開始から染め終わりまでの時間は1時間ほど(陰干しは除く)。

それくらいの作業時間でお気に入りの洋服が復活するのですから、トライする価値はあるかと思います。

色落ちしたジーンズは染め直しで復活!

以上が色落ちしたブラックデニムを染め直したお話でした。

綺麗に染まりましたし、時々引っ張り出しては着用しています。染め直し後の色落ちは今のところ特になく、真っ黒を保っています。

1年くらい穿いて見て、また様子をお伝えしますね。

【追記】

ジーンズを染め直して半年ほどが経過しました。色落ち具合などを下記ブログにてご紹介しております。半年経過後も真っ黒はキープ!ぜひチェックしてみてください。

染め直しから1年が経過したジーンズの今をお伝えしています。真っ黒はキープしつつこなれてきた感じに。ぜひチェックしてみてください。

いつのまにか2年が経過。どんな色になったか、気になる方は下記ブログをチェックしてみてください。

PAC Fabric Dye マスタードイエローで短パンを染めてみました。その模様を下記ブログにてご紹介しています。黒以外の色が気になっている方はぜひチェックしてみてください。

布マスクをタイダイで染めてみました。ぜひチェックしてみてください。

染め直しをしたい方の参考になるように、いろんな洋服の重さを量ってみました。「PAC Fabric Dyeで染め直してみたいけど、何パック買えばよいの?」という方はぜひ参考にしてみてください。

色が褪せてきたグリーンのワークパンツを染め直してみました。結果は大満足。ビフォーアフターをぜひチェックしてみてください。

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