ジーンズ膝の破れを自分で補修|ミシンと接着芯で簡単キレイなやり方解説

ジーンズ膝の破れを自分で補修|ミシンと接着芯で簡単キレイなやり方解説

お気に入りのジーンズのヒザに穴が…。もう少し履きたいけど、ジーンズ専門のリペアショップに出すほどではない…。そんなジーンズは自分でリペアするのがおすすめ。ミシンがあれば「難しそう…」と思うかもしれませんが、ミシンがあれば案外簡単に補修できます。そんなミシンを使ったジーンズの修理方法について解説。自分でリペアしたい方はぜひ参考にしてみてください。

自分で補修したジーンズのひざの穴|ビフォーアフター

まずは自分で補修したジーンズのひざの穴のビフォー・アフターから。以下が補修前です。

着用するたびに穴が広くなってしまい、かなり目立つ状態に…。破れたジーンズも味があって素敵ではありますが、着やすさという意味では穴がない方がベターです。

ということで、ミシンで叩いてお直ししました。

まあ、よく見ると「穴を補修したんだな」とわかりますが、人の膝なんか誰も凝視しないでしょう。穴はふさがっているので、履くたびに広がるといったこともありませんし、安心して着用できます。

作業にかかった時間は30分程度でしょうか。ミシンが家にある方なら割と簡単な作業です。

今回はミシンを使って目立たないようにリペアしましたが、手縫いでも穴の補修は可能。手縫いでお直しするやり方は下記で紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。

ほつれたボタンホールも自分で補修可能。やり方を以下で解説しています。

自分で簡単|ジーンズのひざにあいたの穴の補修方法

続いては、ジーンズひざの穴を自分で補修したい方に向けてやり方やポイントを解説していきます。

必要な道具

まずは必要な道具についてご紹介。ミシンとアイロンがあれば、あとは以下をそろえるだけです。

  • 薄いグレーの糸(太さは60番)
  • 柔らかめの接着芯(100均でも購入可能)

ジーンズの補修ではグレーの糸を使います。ジーンズ補修用の糸というと青や水色を想像するかもしれませんが、青や水色で補修するとジーンズの色となじまず補修跡が妙に目立つことになってしまいます。一方、薄い灰色の糸は色落ちしたジーンズの色にそっくり。生地になじみ目立ちません。

ちなみに私が使っているのはマンセルシャッペスパンミシン糸の色は285番。糸の太さは60番手です。60番手の糸はジーンズの縦糸とおなじくらいの太さなので目立ちません。また、入手しやすいこともメリットです。

接着芯は肌にあたるため、柔らかいモノを用意してください。接着芯はダイソー・キャンドゥ・セリアなどの100均でも手に入りますが、穴の大きさによってはある程度のサイズが必要になることも。そういった場合には手芸屋さんで大きめのモノを入手しましょう。

なお、ミシン糸に関しては、100均の糸はおすすめできません。理由は縫いにくきれいに仕上げにくいから。「ミシンで縫うだけなのに縫いにくいとかあるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、糸や針によって縫いやすさや仕上がりのキレイさは案外異なるものです。

ひざの穴横の縫い目をほどく

ジーンズの膝にあいた穴を補修する場合、膝の横部分の縫い目をほどいた方が作業はしやすくなります。特に、ミシン作業に慣れていない方は以下の写真のように膝の横の縫い目をほどいてしまいましょう。

膝の横をほどくことにより、穴にミシンが届きやすくなります。

どれくらいほどくのがよいのかは穴の大きさや、周囲の生地の弱り具合に応じて変わるためなんとも言い難い部分。とりあえず穴の周囲を15cmくらいほどいてみて、作業しにくければさらにほどくのがよいと思います。

アイロンで生地を落ち着かせる

続いての作業はアイロンがけです。穴の周辺の生地はえてして「クルん」となっているもの。

それでは修理しにくいため、アイロンがけをして生地を落ち着かせておきましょう。

なお、デニム生地のアイロンがけは裏側からが基本です。表からかけてしまうと、ツルツルテカテカになり、雰囲気が変わってしまうことがあります。

接着芯を大きめにカット

続いては穴をふさぐための接着芯をカットします。ココでのポイントは、穴よりもかなり大きめにカットすることです。

デニムのヒザに穴があいてしまった場合、その周辺の生地も薄くなっていることが一般的です。せっかく穴をふさぐのですから、薄くなっている部分も補強しておきましょう。補強せずに穴をふさぐと、穴の周辺がすぐに破れてしまいます。

今回は膝からふとももにかけて生地が薄くなっていました。一方で、ひざの下の生地はしっかりとしています。ということで、ヒザから太ももにかけて覆うよう、接着芯をカットしました。鉛筆で印を入れるとカットしやすいのでおすすめです。

接着芯を貼り付け

つづいては接着芯の貼り付け。アイロンを中温にして、スチームは使わずに、10秒くらいぎゅっと押し付けます。一般的なアイロンがけと違い、スライドはさせません。10秒ごとに場所をかえ、上からギュッと押さえつけます。

全体にアイロンをかけたらしっかりと冷えるまで放置です。熱いタイミングで動かすとせっかくくっついた接着芯が剥がれてしまうため、とにかく放置しましょう。

接着芯の左右両端を縫い付ける

接着芯が冷えたら、接着芯の左右両端をミシンで縫い付けておきます。接着芯が剥がれないようにするためです。

上下は縫わなくてよいというか、経験上、縫わない方がベター。上下の縫い目に力がかかり破れてくることがあるからです。

イメージとしては以下のような感じです。

接着芯全面に縦方向のステッチを入れる

続いては、接着芯全体に縦方向のステッチを入れます。

穴のはるか上の方からステッチを入れています。

イメージとしては以下のようなもの。

これにより、生地がうすくなっていた部分も補強され、今後も穴があきにくくなります。

以下は全体にステッチを入れたあと。

縦方向の色落ちとグレーの糸がまじりあい、ほとんど目立ちません。縦糸と平行に縫うのがポイントです。

裏側から見るとこんな感じ。

ステッチが入っていることがわかります。

ひざの穴周辺をミシンで叩く

続いては穴周辺をミシンで叩きます。

ポイントは縦方向に縫うこと。色落ちとなじみ、目立ちにくくなります。

ミシンで穴の上をひたすら往復。返し縫の機能を使えばスムーズです。

穴がふさがりました。

完璧ではありませんが、日常着としては十分でしょう。

なお、希少なヴィンテージのデニムなど、完璧に直したい方は「かけはぎ」での補修がおすすめ。専門技術が必要なので、業者に任せるしかありません。

ヒザ横を縫う

穴がふさがったら、ほどいていたひざの横を縫い付けましょう。ズレないようにしっかりと生地を合わせ、ゆっくり慎重に。

これにて完成です!

最後にもう一度補修後の写真をご紹介。

穴が広がることもありませんし、ズボンをはいている時に足が穴にハマって「ビリっ!」なんてことも無くなりました。

ジーンズのヒザの穴は自分でお直し!

以上、ジーンズのヒザにあいた穴をミシンで修理した話でした。かかった時間は30分ほど。費用もほとんどかかりません。

このうに、ジーンズのヒザにあいた穴はミシンがあれば自分でも簡単の補修できます。お直しに出すほどでもないけど、捨てるのもちょっと…というジーンズをお持ちの方はぜひ挑戦してみてください。

なお、別のジーンズのバックポケットにあいた大きな穴を補修した話を下記で紹介しています。気になった方はぜひチェックしてみてください。

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