パンツを愛用しているとたまにに起こるのが「スライダーの取手が取れた…」といった緊急事態。捨てるしかない…と思われがちですが、ファスナーのスライダーは自分で簡単に交換が可能です。しかもスライダーのお値段は100円程度。交換しない手はありません。そんなパンツのスライダーの交換方法について解説しています。
交換用スライダーの選び方
ファスナーのスライダーを交換する上で、最も重要なのが「然るべき交換用のスライダーを手にいれる」こと。間違ったモノを選ぶと交換できません。

まずは、交換用スライダーを手にいれる上で絶対に抑えておくべき2つのポイントについて解説していきます。なお、スライダーの価格は100円程度です。
ポイント1:ファスナーの規格をチェック
ファスナーにはいくつかの規格があり、規格が合っていないと装着できません。ファスナーの規格は数字で表され、スライダーに刻印されているのが一般的です。
例えば、以下の金属ファスナーのスライダーには小さく「3」と刻印されています。

つまり、「3号の金属ファスナー」ということです。
なお、金属ファスナーか、コイルファスナー、あるいはビスロンファスナー(樹脂製のファスナー)かによっても規格が異なります。ですから、交換用のスライダーを探す際には「スライダー 金属ファスナー 3号」「スライダー コイルファスナー 3号」などで検索してください。
ポイント2:パンツ用のスライダーは「ロック機構」付きをチョイス
ファスナーのスライダーにはロック機構付きのモノと、ロック機構がないモノがあります。パンツのファスナーであれば、必ず「ロック機構付き」のモノを選びましょう。「ロックスライダー」や「ロック付き」などと書かれているはずです。
以下の写真で言えば、左がロック無し、右がロック付きのスライダーです。

パンツ用としてロック機構無しのスライダーを選んでしまうと何が起こるのか…。それは想像通りです。大人としては絶対に避けねばなりません。
なお、スライダーのようなマニアックなアイテムはAmazonよりも楽天市場の方が見つけやすい気がします。チェックしてみてください。
おまけ:「上止め」も入手しておく
スライダーを交換する際には「上止め×2個」も入手しておくのがおすすめ(使わない可能性もあり)。スライダーとセットになって売っているモノも一般的です。

セットでなくてもスライダーを販売しているお店であれば、上止め単体でも販売しているはずです。
スライダーの交換手順
しかるべきスライダーが手に入ったら、さっそく交換しましょう。スライダー交換の4つのステップについて、順を追って説明していきます。
ステップ1:ファスナーの上止めを外す
スライダー交換の簡単で確実な方法は「ファスナーの上止めを外す」です。
上止めとは以下の部分。

精密ドライバーなど、先の尖った工具を使えば簡単にはずせます。

精密ドライバーをねじ込み、グリグリと。

取り外せました。
この作業では、生地を傷つけないように気をつけてください。うまく取り外せば再利用も可能です。
左右、両方とも上止めを外します。
ステップ2:スライダーを交換
上止めを外すと、もともと付属していたスライダーはジッパー上部よりスポッと抜けます。

スライダーが取れました。

古いスライダーを外したら、逆の手順で新たに購入したスライダーを挿入しましょう。

この状態になったら次のステップに進みます。
ステップ3:ファスナーを手動で閉じる
スライダーの付けかえ作業をしていると以下の写真のように自然とファスナーがひらいてきます。

この状態でスライダーを下に動かそうとしても動きません。無理に動かそうとすると、ファスナー全般に悪影響が出て、取り返しのつかない事態になってしまいます。
そんなときは慌てず騒がず、開いている箇所のエレメントを閉じているところから順に指で押さえてみてください。

それぞれが噛み合って、ファスナーが簡単に閉じていくはずです。
ファスナーが閉じきったら、スライダーは簡単に動きます。
ステップ4:上止めを付ける
新しいスライダーと交換したら、上止めを付けます。外したモノが再利用可能であれば、それを装着しましょう(新たに購入したモノは別の機会に備えて保存しておいてください)。
しかるべき位置にセッティングして、ラジオペンチでギュッとつまめば固定されます。

左右ともに上止めが付きました。
これでスライダーの交換は完了です。お疲れさまでした。
スライダーが取り外せないときは
上止めを外したにもかかわらず、パンツの生地と干渉してスライダーが取り外せないこともあります(今回のデニムがまさにそう…)。そんなときには、以下の写真の矢印付近を少しだけほどいてみてください。

周辺の1cm程度ほどけばスライダーが取り外せるようになるはずです。ちょっと手間が増えてしまいますが、致し方ありません。
ほどいた箇所は縫い直すのがベストですが、ミシンがない場合には、布用接着剤「裁ほう上手」で補修するのがおすすめ。洗濯にも対応します。

そんなに高いモノでもありませんし、持っておくと何かと便利。おすすめのアイテムです。
パンツのファスナー|スライダーは簡単に交換できる
以上、パンツのスライダーを交換してみた話でした。交換作業自体は簡単なので、一番のハードルは然るべき交換用スライダーを見つけること。
今回紹介した、以下のポイント
- 規格をチェックする
- ロック機構付きを選ぶ
を押さえて、間違いのないスライダーを手に入れてください。
壊れたスライダーを交換すれば、諦めていたパンツも復活。お気に入りのお洋服を長く楽しめます。
なお、わからないこと・気になることがあれば気軽にコメントを書き込んでください。答えられる範囲でお答えします。
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