デニムキャップを自作してみた|やり方・ポイント解説

デニムキャップを自作してみた|やり方・ポイント解説

突然ですが、私は頭が大きめです。脳みそがたっぷりと詰まっているのかもしれません。頭が大きくて困ることの一つが、キャップのサイズがないこと。お店でキャップを試着する際は、アジャスターを全開にするのは頭が大きい人あるあるでしょう。しかも、それでもちょっと苦しい…なんてこともよくある話です。

「キャップを被るのは諦めよ」なんて声も聞こえてきそうですが、整髪料をつけたくない日などもあります(剛毛なので、整髪料をつけずに外出はしづらいのです)。そんなときにはキャップがあると便利。また、シンプルに日差しの強い日もキャップが欲しいものです。

長年愛用していたキャップがボロボロになり、かといって、サイズが合うキャップも見つからず…。どうしたものかと悩んでいたある日、ふと気づきました。「自作すればよいじゃん」と。幸いにしてミシンはあります。キャップを作るのはいかにも大変そうですが、やってやれないことはないでしょう。

ということで、キャップを作ってみた話です。実際に作ってみて気づいた「上手に作るためのポイント」などについて紹介しているので、キャップを作ってみたい方はぜひ参考にしてみてください。

手作りキャップの詳細をチェック

まずはさっそく手作りキャップの詳細についてご紹介していきます。

正面から見た写真が以下。

サイドから見るとこんな感じ。

後ろ側から見てみると以下。

自分用ということで、ちょうどよいサイズに作成したのでアジャスターは無し。アジャスターをつけないことで、作業がかなり楽になるメリットもあります。

裏側はこんな感じ。

生成りのテープが素朴な感じで良いかなと。汚れが目立ちそうな色なので、そこは考えどころですが…。

無地もよかったのですが、いろいろあってキャップにワッペンをつけてカスタマイズしました。その模様は下記ブログにてご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

デニムキャップの作り方

続いてはデニムキャップの作り方を解説していきたいと思います。

キャップ作りに使ったアイテム

まずは必要なアイテムから。今回使ったのは以下です。

  • いい感じのデニム生地:20cm
  • コットンの綾テープ15mm幅(細):1m
  • コットンの綾テープ30mm幅(太):0.7m
  • 0.5mmのポリ芯
  • 30番手の糸
  • ミシン
  • アイロン

費用はトータル600円(生地約200円、ポリ芯約300円、綾テープ100円)くらいでしょうか。デニム生地はカーテンを作るために買った余りを使用しました。

なお、デニム生地でカーテンを作った模様は下記にてご紹介しています。

型紙はクローバーのモノをベースに微調整

型紙のベースはクロバーが公開している以下を使用しました(会社名はクローバーではなくクロバーなんですね。初めて気づいた…)。

クロバー みんなの帽子 キャップの作り方

上記はアジャスター付きの型紙ですが、簡略化したかったのと、自分専用のキャップということで、アジャスターは省略しました。

なお、実際に作ってみた感じだと、頭が大きめの人にはちょっと浅め。私同様に頭が大きめという方は型紙よりも1~2cm程度深めに作った方がよいかもしれません。

クロバーの関係者様!もし、ココを見ることがあったら62cmの型紙はもうちょい深めにしてください!頭大きい人が浅めのキャップを被ると笑えないジョークみたいになってしまいます!

下準備にデニムの地直し

買ったばかりのデニム生地は歪んでいることがあるため、仕上がりを気にする方は地直しをしておくのがおすすめです。

デニム生地の地直しについては下記ブログにてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

型紙に従い布をカット

まずは型紙に従い布をカット。先ほど解説した通り、クローバーの型紙そのままですと、ちょっと浅めの帽子になります。

キャップのかぶる側の布は1~2cmほど余裕をもってカットしておくことをおすすめします。

かぶる部分の縫い合わせ

カットの次はかぶる部分を縫い合わせ。ポイントは頭頂部の「点」をしっかりと合わせること。以下は縫い合わせた頭頂部。

頂点がピッタリ合っているのがお分かりいただけるかと思います。ココがズレてしまうと、見た目的によくありません。頭頂部の点を合わせるためのテクニックが以下の2点です。

  • 頭頂部から縫い始める
  • 3枚1セットを2セットつくり、最後に6枚1セットのキャップにする

まずは2枚のパーツを組み合わせます。

3枚目を組み合わせたのが以下です。

布をしっかりと合わせて縫うのがポイントです。まずはコレを2セット作ります。なお、縫い目はアイロンで開いておきましょう。

2つの頂点をしっかりと合わせて、頂点部分から縫い始めます。

ここで、一気に縫い進まないこともポイント。1cmくらい縫って、頂点がちゃんと合っているかを確認してみてください。

当然ですが、ズレていたらほどいてやり直しです(私も1回ほどきました)。ズレてないのを確認してから裾まで縫い合わせます。

ひっくり返して残りの半分も同じように同じように縫い合わせましょう。

実際にかぶって大きさを確認する

頭にかぶる部分が縫えたなら、裾を内側に折り込んだうえで、実際にかぶってみて、サイズ感を確認しておきましょう。

アジャスターを作っていないので、ココで調整しておかないとブカブカもしくはかぶれなくなってしまうので要注意です。

「心なしか余裕がある」のがおすすめのサイズ感。後の工程で伸び防止の綾テープをつけるため、ちょうどよくなるはずです。

現時点でピッタリなのであれば、先ほどぬった箇所を少しほどいて縫いなおすことをおすすめします。

綾テープ(細)で縫い目を処理 

続いては綾テープ(細)を使って、縫い目の処理を行っていきます。綾テープで縫い目を覆ってしまうイメージです。

ポイントは綾テープの中心と縫い目の中心が重なるように調整しながら縫うこと。綾テープには織りの模様があるため、中心は合わせやすいはずです。

下の写真のように、ときどきテープをめくっては中心を確認しました。

テープの端を綺麗に縫うコツは押さえ金のどこかを目印にすること。私の場合には、以下の矢印部分がテープの端にくるようにしています。

いそぐ必要はないので、ズレないようにゆっくりと縫い進んでください。縫い目を表から見るとこんな感じ。

ちょっと縫い目がゆらゆらしてますが、まあこれくらいはよいことにします。

全ての縫い目を覆ってしまいましょう。

縫い目を綾テープで覆ってしまえば、キャップ部分の完成です。

ツバを作成

続いてはツバの作成。まずは型紙に従って、生地と中に挟む芯をカット。

芯に使ったのはクロバーのバック・帽子用ポリ芯(0.5mm)。ハサミやカッターで簡単に切れ、ミシンで縫うことができる優れものです。

仲表で縫い合わせます。

ひっくり返して、芯を入れ、ズレないようにステッチを入れました。写真を撮り忘れたので、完成品の写真から。

等間隔に3本のステッチを入れたことで、ほどよくカジュアル感が出ています。試行錯誤しながらの作成だと、ついつい写真を撮り忘れてしまいます…。

ツバとキャップを縫い付ける

いよいよ、キャップ作りでもっとも困難を極めるツバとキャップを縫い付ける作業です。試行錯誤をしながら作ったため、写真がないのですが、いろいろ試して気づいたコツは以下です。

  • キャップ部分の生地表側にわかりやすく印を入れる
  • まずは「真ん中」と「両端」を1cmほど縫ってから、全体を縫い合わせる
  • ズレたと思ったら、外してやり直す

ツバを縫い付けるのが難しいのは、自然とズレてしまうから。それをいかに抑えるかが勝負のカギを握ります。しっかりと印を入れて、真ん中と両端の位置をしっかりと確認してから縫えば、ズレるのは最小限に抑えられるはずです。

また、ズレたと思ったら、面倒でも外してやり直すことをおすすめします。なにせ、ツバ部分は帽子の正面。少しのズレでも気になりますし、ズレが気になるキャップは結局直用しなくなるからです。せっかく作る意味がなくなってしまいます。

裾部分の裏に綾テープをつける

ツバとキャップを縫い付けたら、いよいよ最後の仕上げです。帽子の裾部分の裏側をくるりと覆うよう、綾テープ(太)を縫い付けていきます。

キャップの端と、綾テープの端を合わせて、ズレないように縫い合わせ。

ツバを縫い付けるのに比べれば簡単な作業です。また、多少ズレても裏側に来るので、「まっ、いいか」で済ませられます。

一周した後、内側に折り込みましょう。さらにキャップ後ろ側に関しては、折り返した綾テープがズレないようにステッチを入れておきました。

ステッチがカジュアル感をもたらしてくれることもポイントです。

これにて完成です。

ピッタリサイズのキャップは手作りで!

以上、デニム生地でキャップを作成してみた話でした。キャップ作成はハードルが高いかなと思っていたのですが、思ったよりも簡単(もちろん多少のコツなどはありますが)。サイズが合う帽子が見つからない…というタイプであれば、自作もありかななんて思っています。必要な生地も20cmほどなので、費用はポリ芯代含めて600円ほどとかなりリーズナブルです。

洋服のリメイク・リペアカテゴリの最新記事