職業用ミシンでデニムを縫いたい皆様、厚物用針板はお持ちでしょうか?地味な割にけっこう高いアタッチメントのため購入を躊躇しがちですが、「今すぐに買った方がよいよ!」と強くおすすめしたいほどの便利アイテムなんです。何がそんなに魅力なのか、厚物用針板が気になっている方はぜひ本文をチェックしてみてください。
デニムの重なりもスムーズに・キレイに縫える
厚物用針板の魅力は、そのままずばり、厚物が縫いやすくなることです。
JUKI職業用ミシンの標準針板と厚地用針板を比較したのが以下。左が標準で右が厚地用ですが、まるで間違い探しのようにそっくりです。

JUKIの標準針板と厚物用針板の違いは針穴の大きさだけなのですが、そのちょっとした違いが縫いやすさに大きく影響します。
特に違いを感じるのが、デニムの重なった部分。標準の針板であれば、なかなか針が刺さらず、はずみ車を一生懸命手で動かすようなシーンでも、スッと針が通ります。

高校で物理を教えている私なりに理由を考えてみたのですが、おそらく「針穴が大きく布と針の摩擦が軽減されること」が重要なのだと思います。イメージとしては以下です。

ちょっとしたことですが、ミシンにとって針穴の大きさはかなり重要なようです。
そして、もう一つの魅力が、縫い目がキレイにそろうこと。デニムの重なったような部分など、糸調子が狂いがちですが、厚物用針板があれば問題ありません。これもおそらく、摩擦が軽減されることと連動しているのだと思います。
JUKI 職業用ミシンSPURシリーズの針板交換方法
針板の交換はいたって簡単です。まずは針板を固定しているネジを外します。

ネジを外すと針板とサイドカバーが外せます。

続いてサイドカバーと針板がVの字になるように折り曲げます。

続いては、針板の手前側のひっかかり部分を外し…

上記写真の状況であれば、針板を上にスライドさせると取り外せます。
取り付けは上記と逆の手順を踏むだけなのですが難しいポイントが1つ。針板とカバーを取り付ける部分に板バネが入っており、取り付けがちょっと硬く感じるかもしれません。

まずは上記写真のよう、カバーと針板の板バネが重なるよう配置。グッと力を込めてスライドさせるとうまくいきます。
あとはミシンに配置し、ネジをしめるだけです。慣れれば3分ほどで針板を交換できるはずです。
せっかく針板を取り外したので、送り歯のホコリを飛ばしておきました。

エアダスターはミシンのちょっとしたお掃除に便利です。
厚物用針板は超おすすめ
「押さえ」などのアタッチメントと比較すると地味な印象が拭えない「厚物用針板」ですが、あるとないとでは大違い。何気に3,000円以上しますし、ちょっと高いな…とも思うのですが、デニムなどを縫うのであれば「絶対に持っていた方がよい」と強くおすすめできるアイテムです。気になった方はぜひチェックしてみてください。作品作りが快適になるはずです。
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